仕事の こと

【ラジオ番組の作り方】現役放送作家が考えるトークのコツとは?

本日のブログざっくりまとめ

▼ラジオでしゃべってみたい!
自作ラジオを投稿してみたい!という方へ。

▼そういえば、わたし自身も
「りんのオールナイトニッポン」って、
カセットテープに録音していました。恥!!

▼はっ!あのテープ………まだ実家に残っていたら、どうしよう、やばい。

※中二病が過ぎて、
聴くに堪えないレベルと思われる。

誰しもが発信できる時代

良くも悪くも、
誰しもが発信できる時代になりましたね。

SNSやら、動画投稿サイトは、数知れず。

あのころの未来に ぼくらは立っている
んだなぁ…と、つくづく。そんな時代に。

Voicyという音声メディア

どうやら、Voicyという音声メディアが、
流行り始めたらしいです。

情報強者の、たのっち先輩が書いていたので、きっとおそらく、間違いないのでしょう。

ちなみに、たのっち先輩は、
元々ラジオの制作に関わっていた方

で、現BLOGOS編集長、さらに!
ファイナンシャルプランナーの資格も…。

わたしを、ブログや、ニコニコな世界に、
ひきずりこんだ、とにかく頭の良い人です。

ラジオの基本

で!その、たのっち先輩が、ラジオディレクターの視点から、ラジオの基本について書いてらっしゃったので。

おいらは、放送作家の視点から
いっちょ、書いてみようではないか?と…。

なぜ急に“おいら”が出てきたのかは謎です。

トークのコツとは?

本日、書きますのは、わたしが実際に、若い女の子やらに、アドバイスしてきたこと

が主になりますが………何を偉そうに?と、どうか、斜めな目線で読んでみてください。

………って、どんなリクエストだよ。

それでは、現役作家が「何を偉そうに」と言われる覚悟で綴る【ラジオ番組の作り方】トークのコツとは?まずは、こちら!

テンポは重要!

ここでいう、テンポというのは、
話すスピードのことでは、ありません

たとえば、オープニングトークがあって、
1つ2つコーナーがあって、エンディング。

それが、テンポ。すなわち、起承転結

だらだら話すことなかれ

いくら面白いトークでも、
だらだら、回りくどかったら?

別の番組を聴こうとなってしまう可能性も…。だってチャンネルの数は、無限に近いのです。

いかに、テンポよく!とか書いている、わたしのブログも、回りくどいことが、多々あるのですが…言うは易し、行うは難し。

だらだら話すのも味?

いや、もしあなたが引き込まれるような、だらだらトークがあったならば、それは、だらだらのテンポに引き込まれている?

だらだらの手のひらの上で、
転がされている?

何かしらのとっかかりを…

これもまた、
わたしがよく言うやつなのですが。

チャンネルの数が、ほぼほぼ無限に近い中、良くも悪くも、何かしらの印象が残らなければ、次もまた、聴いてみようとは思わないでしょう。

聴いてくださった方の心に
“なにか”を残すこと。

って書かれても………抽象的すぎて、
わけがわからないよ!という方へ。

お決まりで印象をつける

アニラジ系で、よくある、
番組オリジナルのあいさつ他。

オープニングの自己紹介でも、
お別れの一言でも、なんでもいいんです。

お決まりのフレーズがあると、聴いてくださった方の脳みそに!印象に!残りやすいです。

キャラで印象をつける

と一言で書いたところで、難しい。

が、しかし!すげ―いいやつ!
すげ―いやなやつ!すげ―変なやつ!

なんかわからないけど、
すげ―くわしいやつ!

などなど
元々有名だとか芸能人ではない場合。

“ふつう”ではなく、
なにかしらの“すげー”がないと、
人様の心には何も残らない
というのが現実。

飽きてきた頃が浸透してきた頃

これ、お決まりフレーズに限らず、
コーナーも然りなのですが………。

やっている方が、ちょっと飽きてきたなって頃がちょっと浸透してきた頃…なんですよね。

聴いてくださっている方も、言うほど真剣に、聴いていないもので、何度も何度も口にして、もうメモを見なくても言えるくらいの頃に、やっと、やっと浸透したなと、そういうもんです。

ジングルを作ろう!

おしゃべりに、さほど自信がない。

でも、ラジオ番組を作ってみたい!のであれば、ジングルを作ってみるというのも、ひとつの手。

※ジングルとは、番組の合間に流れる、
短めの音楽に、タイトルやらをのせたやつ!

なのですが、
これがけっこう印象に残るのです。

ジングルは印象に残る

わたし自身、学生の頃聴いていた番組のジングルが、突然脳内再生されたりすることも…。

ジングルがあることにより、
テンポも生まれる

それっぽくなる。
そうだ!ジングルを作ろう。

あ、でも!フリー音源を使ってください。

ラジオでしゃべりたいなら
ラジオを聴こう

ラジオの仕事に携わるようになって、
もうすぐ20年なのですが………。

子どもの頃、学生の頃、ラジオを聴いていた経験がある人の方が、ラジオトークの上達も、めちゃくちゃ早いです。

マイクの向こうの一人へ

ラジオっていうのは、テレビと違って、
家族や友達と聞くものではない!
一人で楽しむものだ!と言われています。

ゆえに、マイクの向こうにいる一人一人の顔を、どれだけ思い浮かべて、話すことが出来るか?

自分がラジオを聴いていた人は、
リスナーの気持ちも分かる!
さらに…

マネをするところから…

自分が聴いていたから、なんとなく、こんな感じで進めればいいのかな?の飲みこみが早い。勘がいい。

ラジオトークが、上手になりたいなら、まずは、あなたが、おもしろいと思う、(1人しゃべりの)番組を何度も何度も聴いて、脳内で、マネしてみてください

書き起こしてみよう

これも、パーソナリティー初心者の方に、
よくするアドバイスなのですが………。

面倒くさい。が、しかし!

自分のトークを、一度文字に、書き起こしてみてください

トークの癖が分かる

自分が、なにげなく口にしたことを、文字に書き起こすことで、自分のトークの癖や、無駄な部分が、目に見えて、理解できるはずです。

無駄を省くことで、
全体にテンポが生まれます。

心の中でしゃべり続けよう

ラジオの放送作家というのは、人様がしゃべることの、基本となる“流れ”を書くのが仕事です。

台本を書く時は、心の中に、そのしゃべり手さんを宿し、そのしゃべり手さんが言いそうなことを書く。

って、おい。偉そうが過ぎる。

おしゃべりになろう

夜眠る前、移動中など、心の中で、ずっとおしゃべりして、何度も何度もシミュレーションをする。

このシミュレーションが、とても大切です。

夢の中でもシミュレーション

ちなみに、わたしは、夢の中で、台本を書きながら、ず―っと、寝言をしゃべっていたよ?と、オットに指摘されたことがあるのですが…。

「○○県のラジオネーム○○さん!(以下、お悩み相談のメール~アドバイスへ)」

ず―っとしゃべっていると気付いていたのですが、寝言が止まらなかったのです。って、なんの話だ。

〆の言葉は、きっちりと!

もし、俺のラジオは、話すことなど決めず、フリースタイルでやりたいんじゃ!という場合でも、

ひとつのトークの〆、コーナーの〆、番組の〆、締めの言葉だけは、きっちり決めておくことをオススメします。

締めの言葉が決まっているだけで、なんとな―く、しまるっていうもんです。

接続詞に気を付けて!

意外と多い、そして気になるトークの失敗が、「というわけで!」連呼パターンです。

いざ、説明しようとすると、とりあえず、「というわけで!」って、便利で使いがち。

ですが、
聴いている方は、けっこう気になります。

余計な言葉は耳触りになるだけなので、省くべし。

説明のくだりは、まとめておこう

番組の趣旨、コーナーの趣旨などは、文章に、まとめておけばよいのですが、それが、イヤだというのであれば、接続詞のパターンだけでもメモしておきましょう。

「というわけで」
「ということで」
「ええ…」
「そして」
「さらに」
「それでは」
「ではでは」
「で!」
「なんと!」
「はい!」
「さあ」
「ちなみに」
「ところで」
「さて」

自分の書いた台本を、見返してみたら、多かったのは、こんな言葉でした。

説明は、ていねいに…

あなたにとっての常識が、聴いてくださっている方の常識だと、思うことなかれ。説明は、ていねいに。

「○○に行ったんですけど…」って、ローカルなお店の名前を出されても、ぽか―ん&知らんがな!なのであります。

使わないほうがいい言葉

たのっち先輩が「約」と言わずに、
「およそ」と言うのが、読み原稿!

「約」だと「百」とも聞こえてしまう…。

「約10年前」が「110年前」に、聞こえてしまう場合もと書いていましたが、同じ理由で使わない言葉は「昨年」です。

昨年×去年○

昨年も、なんとな―く聴いていると、「100年?」と聴こえてしまう可能性が…。

って、こういった、読み原稿と書き原稿は違う、聞き間違い気を付けろシリーズは、他にもあるので、思い出したら追記します。

会話の中で使わない方がいい言葉

その他、会話の中で、
使わないほうがいい言葉については、
こちらの記事も、ぜひご参考に…。

ラジオは会話です。

聴いてくださっている方の気持ちを、
忖度すること…とても大事だと思います。

………って、忖度!!
初めて使ったかもしれない。

フリートークについて…

何度も何度もシミュレーションする!と書きましたが、何度も何度も話していくうちに、
ひとつの“鉄板トーク”が完成する
ということで、我が娘7歳も、現在トークの修行中です。

ちなみに、彼女の鉄板トークは、「ジェネリック薬品の仕組みを説明する」です。

そんな彼女の今年の目標は、「本のお話の説明をうまくできるようになりたい」って、目標というより願望みたいになっている。

トークが上手になりたい子ども

が、しかし!母さん、いいと思うよ。

いかに、回りくどくならず、
要約して、話すことが出来るか?

………はい、
母さんも肝に命じて生きていきます。

話し上手な人のアドリブの技術
大谷 由里子
KADOKAWA/中経出版
2010-07-26



(〆の言葉)
以上!「ラジオって楽しいよね」でした。

※2018年4月18日追記
書き起こしに、使えるやーつ。

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